ロレックスは、相場が上がり、1本の値段が大きい品です。
見落とした時の痛手が大きく、怖さから安い値段を言うと、お客様がキャンセルして、悪い評判にもつながります。
その中で、店員が一番迷うのが、番号が合わない時です。
この記事は、ロレックスを受ける買取店の人に向けて、年代と型番が合わない時の動きを書きます。
番号の読み方そのものは、書き直しません。
ここでは、真贋の話を、その店の査定基準で基準内か基準外かという言い方で進めます。
本物か偽物かを断定することは、ブランドではない買取店にはできないためです。
1何が合っていないのかを切り分ける
「合わない」と一言で言っても、中身は3つに分かれます。
どれかで、その後の動きが変わります。
| 合っていない物 | 見る | 考えられる |
|---|---|---|
| 型番と | 12時側の型番のモデルと、6時側などのシリアルが示す年代 | 部品の交換、読み違い、基準外の品の可能性 |
| 番号と | 保証書に書かれた型番・シリアルと、本体の刻印 | 別の時計の保証書、書類の誤記、基準外の品の可能性 |
| 型番の | 型番の末尾の桁が示す素材と、ケースやブレスレットの実物 | ブレスレットなどの組み替え、後から付けられた装飾、基準外の品の可能性 |
出どころ:目利き一郎の整理。番号と素材の対応、シリアルの年代の目安は、上の「番号の読み方」の記事に表があります。ロレックスは対応表を公式に公表していません。2010年ごろ以降のシリアルは製造年が読めないため、1行目の年代の切り分けは、2010年ごろまでの時計の話です。
切り分けが終わったら、次に進みます。
どれも、合わないだけでは、基準外とは決まりません。
ここで、買うか、断るかを決めようとしないことが大事です。
2合わない時の店の動き
順番を決めておくと、迷った時に手が動きます。
| 順番 | やる | ここで |
|---|---|---|
| 1 切り分ける | 何が合っていないのかを、上の3つで分ける | 合わない物が分かる |
| 2 見た | 番号は手がかりの1つ。番号以外の所も、まとめて見る | 基準内、基準外、迷う |
| 3 迷ったら | その場で値段を言わず、預かり書で預かる | 判断を後ろにずらす |
| 4 2人目の | 店の別の人、または店の外の専門業者に、見てもらう | 基準内、基準外 |
| 5 伝える | 値段を出すか、基準外と伝える | お客様への返事 |
出どころ:目利き一郎の整理。番号だけで基準内か基準外かは決まりません。内部の部品が純正かどうかも、番号では分かりません。
私たちの店では、迷った品は、預かり書を書いてもらって預かっていました。
連絡の方法と、何日以内に連絡するかを、預かる時にその場で話します。
時計は、ブレスレットを外すと、傷や破損の原因になることがあります。
外す必要がある時は、自分でやらず、時計店に頼む手もあります。
3型番は覚えなくていい。磨くのは違和感
昔は、型番の意味を、1つずつ覚えました。
末尾の番号で、ブレスレットの素材まで分かる、という具合です。
今は、スマホで撮れば、型番や品名が調べられます。
覚える手間は、ほとんど要りません。
その代わりに、私は、本物をたくさん触れ、と教わりました。
本物をたくさん触っておくと、基準外の品が来た時に、手が自然と弾きます。
今でも、その通りだと感じています。
基礎知識のうえで、少しでも違和感があれば、自分の感覚を大事にします。
番号が合っていても、基準外の品はあり得ます。
逆に、番号が合わなくても、部品の交換などで、そうなっている時計はあります。
だから、番号だけで決めず、感覚と合わせて預かる道を持っておきます。
出どころ:目利き一郎の経験。
4基準外の伝え方
私は、長く買取店を運営してきて、基準外ですと伝えて、揉めたことは一度もありません。
偽物かどうかの判断は、買取店やリユースの店にはできないためです。
「これは偽物です」とは言いません。
「当社の査定基準では、基準外でした」と伝えます。
理由が、番号の不一致なのか、傷みや付属品の不足なのかも、分けて話します。
シャネルの記事にも、同じ言い方の表を載せています。
同じ流れで買取店がシャネルの買取で迷う所|店頭の判断の流れと基準外の伝え方5よくある質問
型番とシリアルの年代が合わない時は、基準外ですか?
それだけでは決められません。
部品の交換や書類の誤記など、偽物以外の理由でも合わなくなることがあります。
何が合わないかを切り分けて、その場で値段を言わず、預かって2人目の目に聞きます。
型番の意味は、今も覚えておく必要がありますか?
昔は1つずつ覚えました。
今は、スマホで撮って調べれば、型番や品名が分かります。
覚えるより、本物をたくさん触って、基準外の品が来た時に違和感を持てるようにするほうが、役に立ちます。
ロレックスは、店頭でどこまで見ればよいですか?
番号は手がかりの1つです。
番号だけで基準内か基準外かは決まりません。
番号、保証書との一致、見た目、付属品を合わせて見て、迷ったら預かります。
基準外と伝えて、お客様が納得しない時はどうしますか?
本物か偽物かは言わず、当社の査定基準では基準外でした、と伝えます。
私は、この言い方で揉めたことが一度もありません。
番号の読み方は、この記事に書いてありますか?
書いていません。
リファレンスの末尾の桁や、シリアルの頭文字と年の目安は、一般向けの記事に表でまとめています。
この記事は、合わなかった時の店の動きを扱います。