私は店頭で、ヴィトンを数多く見てきました。
古い品は、見ればすぐ分かります。
難しいのは、最近の品です。
この記事は、ヴィトンの買取で店が迷う所を、確かめる順番に書きます。
買取店は、本物か偽物かを断定する立場にありません。
この記事でも、自社の査定基準で「基準内」「基準外」という言い方をします。
お客様向けの見分け方や、番号の読み方は、別の記事にあります。
1確かめる順番は、金具から
ヴィトンの真贋は、1つの手がかりでは決まりません。
それでも、順番は決めておくと迷いが減ります。
| 順番 | 見る | 店での |
|---|---|---|
| ① 金具 | ファスナー、留め具、飾りの金属部分 | 怪しい所が1つでもあれば、そこで基準外。先へ進まない |
| ② 製造番号 | 内側の刻印の有無と、形が年代に合うか | 合わなければ疑う。無くても、それだけでは決めない |
| ③ ICチップ | 2021年ごろ以降の品で、番号の代わりに入る場合がある | 中身を読む公式の方法は案内されていない。判断の材料にしない |
| ④ 全体 | ロゴ、刻印、縫製、素材、匂い | ここまでの結果と合わせて、全部合わせて判断する |
出どころ:話の整理として並べた順番です。基準は店ごとに違います。
2金具に怪しい所があれば、一発で基準外
金具は、他の所と違って、点数で足し引きしません。
怪しい所が1つあれば、その時点で買いません。
革や縫製は、使い込みや修理で状態が変わります。金具は、別に見て、先に決めます。
見る時は、手に持った重さ、動かした時の音、ルーペで見た刻印やロゴを、本物の記憶と比べます。
文字では説明しきれない部分が多く、ここは本物を何度も触ってきた経験が効きます。
金具が通っても、安心はしません。
金具は入口の関門で、通ったあとに全体を見ます。
3製造番号は、あるかないかで決めない
内側の刻印は、製造した時期が読める番号です。
形と読み方は、年代で変わります。
店では、まず番号の形が、その品の年代や作りに合っているかを見ます。
番号が無い品は、基準外とは限りません。
理由は主に3つあります。
| 刻印が無い理由 | 店の |
|---|---|
| 摩耗で | 使い込んだ品では起こる。光の角度を変えて見る |
| 修理や | 交換した部分に刻印があれば、失われる |
| 2021年ごろ以降の | 一部の品で、刻印の代わりにICチップで管理される |
出どころ:当サイトの記事「ルイ・ヴィトンの製造番号(デイトコード)の見方」。2021年ごろ以降の説明は、複数の中古品の事業者の解説に基づく目安です(2026年10月31日に確認)。
番号が読めても、基準内とは決まりません。
番号は年代との食い違いを探す手がかりで、合格を出す印ではありません。
4ICチップは、店では判断の材料にしない
私が現場にいた頃は、番号を見る品が多くありました。
今は、番号がICチップに変わった品があります。
見る所が変わっているので、分かっていることと分かっていないことを分けます。
| 分かっていること | 分かっていない |
|---|---|
| 2020〜2021年ごろから、一部の品で刻印の代わりにICチップを使うと、複数の中古品の事業者が説明している | ルイ・ヴィトンの公式な発表の時期 |
| チップは品の内部にあり、見た目では分からない。スマートフォンのNFCで反応が出たという店の説明もあるが、中身が読めるわけではないとされる | 中の情報を読み取る公式の方法 |
| 真贋を判定する公式の方法 |
出どころ:中古品の事業者の解説(お宝屋・なんぼや・ギャラリーレアなど)を2026年10月31日に確認。ルイ・ヴィトン公式の案内は見つかりませんでした。
読む方法がはっきりしない物は、判断の材料にできません。
ICチップがあるかどうかは、2021年ごろ以降の品かを考える目安にとどめます。
残りは、金具と全体で判断します。
5金具のあとは、全体を全部合わせて見る
古い品なら、違和感はすぐ分かります。
最近のものは、精度がかなり上がりました。
昔は、そこまでコストをかけずに作られていましたが、今は相場が上がっているので、偽物を作るコストも上がっています。
だから、1つの所で決めずに、ロゴ、刻印、縫製、素材、匂いを、全部合わせて見ます。
1つ1つは本物らしくても、全体で小さな食い違いが重なることがあります。
昔は、モノグラム、ダミエ、エピといったシリーズ名や、バッグの名前をまず覚えました。
今は、スマートフォンのGoogleレンズで撮れば、商品名が分かります。
覚えるべきは名前より、本物の感触です。
本物をたくさん触っておくと、偽物が来た時に手が自然と弾きます。
私は、今でもその通りだと感じています。
店によって、基準も、難しいと感じる商材も違います。
ヴィトンが難しいという人もいれば、エルメスが難しいという人もいます。
基準を決めるのは、各店です。
6決めきれない時の3つの動き
ヴィトンは単価が高く、間違えた時の痛手が大きい品です。
怖さから買取価格を安くすると、お客様がキャンセルし、悪い評判が立つという流れにもなります。
値段を下げて逃げず、動きを先に決めます。
| 動き | 使う | 残る |
|---|---|---|
| 預かる | 店で決められないが、買いたい品 | 預かり書、連絡の約束、保管 |
| 専門業者に | 店内に2人目の目がいない時 | 写真を撮る手間と、返事を待つ時間 |
| 買わない | 金具に怪しい所がある、買える範囲の外 | お客様への伝え方 |
出どころ:整理。預かりと専門業者の見立ての詳しい手順は、下の記事に書いています。
買わない時は、「偽物です」とは言いません。
「当社の査定基準で基準外でした」と伝えます。
私が長年店を運営してきて、基準外と伝えて揉めたことは一度もありません。
偽物かどうかを判断するのは、買取店やリユースの店にできることではなく、できるのは自社の基準での判断だからです。
7よくある質問
ルイヴィトンの真贋は、何から確かめますか?
金具に怪しい所があれば、そこで基準外と判断します。
金具が通ったら、ロゴ、刻印、縫製、素材、匂いを全部合わせて見ます。
製造番号とICチップは、決め手にせず、補助の手がかりにします。
製造番号が無いヴィトンは、基準外ですか?
それだけでは決められません。
一部の品は、刻印の代わりにICチップで管理されると、複数の中古品の事業者が説明しています。
摩耗や修理で読めない品もあります。
金具や縫製と合わせて判断します。
ICチップは、買取店で読めますか?
中の情報を読む方法や、真贋を判定する公式の方法は、案内を確認できていません。
ブランドの公式発表の時期も確認できていません。
店では、ICチップを判断の材料にしません。
ヴィトンの真贋で迷った時、店はどう動きますか?
その場で値段を言わず、預かり書で預かる、専門業者に写真で見立てを聞く、買わない、のどれかにします。
買わない時は、偽物とは言わず、当社の査定基準で基準外でした、と伝えます。
「基準外です」と言うと、お客様ともめませんか?
私が長く店を運営してきて、基準外ですと伝えて揉めたことは一度もありません。
店に偽物かどうかを断定する立場はなく、自社の基準での判断だと話します。