「亡くなった親のバッグや財布を、売っていいのだろうか」
「売ると、親を裏切るようで気が引ける」
この記事は、そんな迷いに、手順と気持ちの整理の両方から答えます。
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気持ちの話は、誰にでも当てはまる正解を言い切れません。
「こうする人もいる」という選択肢を並べます。
決めるのは、あなたと家族です。
1売る前に、誰の物かを確かめる
気持ちの整理より先に、決まりごとを確かめます。
先に売ってしまうと、元に戻せません。
| 状況 | やること | 決まり・出どころ |
|---|---|---|
| 親が元気 | 本人に、残したい物と手放してよい物を聞く | ― |
| 亡くなっていて、相続人が数人いる | 相続人に伝え、売る物と形見にする物を話し合う | 民法第898条:相続財産はその共有に属する |
| 相続放棄を考えている | 売らずに待ち、弁護士や司法書士に相談する | 民法第921条:処分したときは単純承認をしたとみなす。第915条:承認か放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内 |
弁護士JPの解説は、形見分けと相続放棄の関係を、次のように整理しています。
- 写真や手紙、使い古した衣服、数千円程度にしかならない腕時計や本は、基本的に相続放棄に支障はないとされる
- 高価な宝飾品は、遺産として相続手続きに含める必要がある
- 価値が分からない時は、専門家に鑑定を頼むことが勧められている
ブランドのバッグや財布が、どちらにあたるかは、品物によります。
迷う時は、売る前に弁護士や司法書士に聞いてください。
2ブランド品を売る6つの順番
決まりごとを確かめたら、売る準備です。
次の順に進めます。
- 相続人に伝える売ること、売る物の候補、売る店を、先に共有する。
- 放棄を考えるなら、処分は待つ売る前に、専門家に相談する。
- 形見に残す物を、先に抜く売った後に「あれは形見にしたかった」とならないように。全部売らなくてよい。
- 付属品を集める外箱・保存袋・保証書(ギャランティカード)・ショルダーストラップ・鍵。買取店の解説では、付属品の有無は再び売る時の値段に大きく影響するとされる。
- 手入れは乾拭きまで表面のほこりや皮脂を、柔らかく乾いた布で拭く程度。革専用でないクリーナーや強いこすり洗いは、素材を傷めて価値を下げるとされる。
- 2〜3店で査定を比べ、売る相手を決める店ごとに査定は違う。本人確認書類(運転免許証など)を持っていく。
ある買取店の解説は、ギャランティカードを紛失していても、品物そのものを見て判断できれば買い取れる店舗が増えている、としています。
ただし、保証書は真贋を見る材料の1つで、最後は品物の鑑定で総合的に決まる、とも書かれています。
本物かどうかは、自分で決めず、店の査定基準で見てもらいます。
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3値段がつきやすい物・つきにくい物
ブランド品でも、すべてに同じ値段がつくわけではありません。
買取の現場で見てきた傾向を、表にします。
| 品物 | 傾向 |
|---|---|
| ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)・シャネル(CHANEL)・エルメス(HERMÈS)・バーバリー(BURBERRY)などのトップブランド | 値段がつきやすい |
| 百貨店やセレクトショップのブランド | 買った時は高くても、二次流通では安くなりやすい |
| 洋服 | 流行があり、数年で値段が落ちる |
| 毛皮 | 昔は高かった物でも、年々値段が下がっている |
表の金額は書いていません。
値段は、品物の状態・付属品・その時の需要で変わるためです。
4形見を売るうしろめたさと向き合う5つの方法
形見を手放す時に、うしろめたさを感じる人もいます。
その気持ちを、なくそうとしなくてよいと思います。
気持ちの区切りをつける方法を、5つ並べます。合う物だけ、選んでください。
- 売る・残す・譲るの3つから選ぶ遺品の仕分けは、「処分する物」「保存する物」「人に譲る物」の3つに分けると進めやすい、と弁護士の解説にあります。売るのは、選択肢の1つです。
- 形見に1点だけ残す全部を手放さなくてもよい。いちばん思い出のある1点を手元に置く人もいます。
- 手放す前に、写真に撮る形が残ることで、気持ちが落ち着くという人もいます。
- 使う人に渡ると考える捨てるのではなく、次に使う人がいる。リユースは、物がもう一度使われる仕組みです。
- 急がない期限がなければ、気持ちが落ち着くまで待つこともできます。賃貸の返却期限などがあれば、早めに業者に見積もりを相談します。
実家じまいの現場では、昔の写真や、親が趣味で書いた掛け軸を手に、家族が家の思い出を話しながら仕分けることがあります。
本棚を見て、「この方はこういう本を読んでいたんだな」と思いをはせることもあります。
品物を手放す作業は、思い出を振り返る時間にもなります。
気持ちの整理には、個人差があります。
ここに書いた方法で楽になるとは、言い切れません。
つらさが続く時は、身近な人や、かかりつけの医師、自治体の相談窓口に話してみてください。
5よくある質問
形見を売るのは、失礼ですか?
決まった答えはありません。
売ることを選ぶ人も、残すことを選ぶ人もいます。
家族で話し合い、形見にしたい物を先に抜いておくと、あとで後悔しにくくなります。
形見分けは、いつまでにすればよいですか?
法律に決まりは見当たりません。
四十九日法要の後に始めることが多いとされます。
相続放棄を考えている場合は、3か月以内の期間があるので、先に専門家に相談してください。
本物か分からないブランド品は売れますか?
自分で本物か偽物かを決めず、店の査定基準で見てもらいます。
基準内なら買取の対象になり、基準外なら買取の対象にならない、という形で案内されます。
箱や保存袋がない時はどうしますか?
付属品の有無は、値段に影響することがあります。
ない物は「ない」と伝え、そのまま査定に出してください。
影響の大きさは、店に聞いてください。
相続放棄を考えている間に売ってもいいですか?
売らずに待ってください。
民法第921条は、相続財産を処分したときは単純承認をしたとみなす、と定めています。
弁護士か司法書士に先に相談してください。
次の資料を2026年10月27日に確認して書きました。
e-Gov法令検索「民法」第898条・第915条・第921条。
弁護士JP「形見分けをすると相続放棄できなくなるって本当?」。
THE GOLD ONLINE(弁護士の解説)「故人の遺品整理と形見分けはいつ行うのか?」(遺品の3つの分け方、四十九日の後に行うこと)。
買取店の解説(付属品、保証書がない時、手入れの注意)。
値段の傾向は、買取の現場で聞いた話です。買取の金額と、罪悪感についての調査の数字は、確かめられなかったので書いていません。






