「母の着物が、たんすいっぱいに残っている」
「着ないけれど、捨てるのも気が引ける。売れるのだろうか」
この記事は、その迷いに、見方の順番で答えます。
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着物の買取価格は、品物で大きく変わります。
確かめられる相場の数字が見つからなかったので、金額は書きません。
代わりに、値段がつく理由と、つかない理由を表にします。
1売る・残す・手放すの3つに分ける
着物は、全部を売るかどうかで悩むと、手が止まります。
先に3つに分けると、進めやすくなります。
| 行き先 | 入れる物の例 |
|---|---|
| 売る | 証紙や落款のある物。状態がよく、格の高い物 |
| 残す・譲る | 形見にしたい1枚。家族や親族に着る予定の人がいる物 |
| 手放す | カビや変色が広い物。小さすぎて着られない物。古布の回収や寄付に出す |
判断の視点は、不動産会社の解説に5つあります。
今後使う予定があるか。管理できる人がいるか。代わりがきくか。思い出の強さ。状態はどうか。
着物は管理にも場所がかかるので、「管理できる人がいるか」が大切な視点になります。
2査定で見られる8つの所
おいくらマガジン(運営:マーケットエンタープライズ)の着物の解説に、査定で見られる点が挙がっています。
表にまとめます。
| 見られる所 | 探す物・見る所 |
|---|---|
| 生地 | 正絹(シルク100%)かどうか |
| 証紙 | 産地や品質を証明するラベル。鑑定書のような役目。仕立ての余り布や、はぎれに付いていることもある |
| 落款 | 作家や工房を示す印。襟先やおくみの内側などにあることが多い |
| 共箱 | 作家の落款が押された木箱。一緒に出すと評価が上がるとされる |
| 仕立て | 手縫いで丁寧に仕上がっているか |
| 状態 | シミ、カビ、変色の程度 |
| サイズ | 身丈160cm前後の大きめの物は需要が高い、と解説されている |
| 種類・格 | 振袖・訪問着・黒留袖は売れやすく、色無地や小紋は控えめ、と解説されている。家紋入りは買い取りは可能だが、需要は限られる |
証紙や落款のある大島紬・結城紬などの産地の着物や、人間国宝・有名作家の作品は、値段がつきやすいとされます。
作家や産地の見分けは難しいので、自分で決めず、店に見てもらいます。
出どころは、買取サービスを案内する会社の解説です。
査定の見方としては参考になりますが、金額は店ごとに違います。
1つの店の言葉だけで決めず、2〜3店で聞いてください。
3値段がつきにくい着物
つきにくい理由は、買い手が見つかりにくいことです。
次の物は、減額や買取不可になりやすいと解説されています。
| 着物の状態 | つきにくい理由 |
|---|---|
| 広い範囲のカビ、生地が弱るほどの変色 | リメイク素材の扱いになり、査定額が大きく下がる傾向がある |
| 小さめのサイズ | 現代の体型に合う大きさが評価されるため、買い手が限られる |
| 機械染めやインクジェットの量産品 | 手仕事の作家物とは別の扱いになる |
| 喪服 | 需要が低いとされる |
| はぎれだけ | 着物と一緒に出す方が有利とされる |
状態が悪いだけで買取不可になるわけではない、という店の解説もあります。
有名な作家の作品なら、修復の費用を引いても価値が残ることが多い、という説明です。
4売る前に探す物と、しないこと
- たとう紙の状態を見るたとう紙が変色していたら、湿気のサイン。晴れた日に陰干しするか、交換するとよいとされる。
- 証紙・余り布・共箱を探す捨ててしまうと、あとで確かめられない。仕立ての余り布に証紙が付いていることもある。
- 帯・小物も一緒にそろえる帯や小物だけでも買い取りの対象になる店がある。
- クリーニングや補修をしない費用をかけても査定額がそれ以上に上がることは少なく、費用倒れになりやすいと解説されている。汚れはそのまま見てもらう。
- どれが誰の物かメモする形見にする物を分けるため、家族と共有しておく。
着物の整理に迷ったら
実家の片づけは、
大阪・兵庫・滋賀が対象です。
相談は無料で、見積もりを見てから断れます。
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5売らずに残す物・譲る物
値段がつくかどうかと、残す価値は別の話です。
次の物は、売る前に家族に聞いてください。
- 母や祖母が、結婚式や行事で着た思い出のある1枚
- 家族や親族に、着たい人がいる着物(そのまま着られるか、サイズを確かめる)
- 家紋入りの着物(買い取りは可能だが、需要は限られると解説されている)
- 手放す時に迷う物は、保留の箱へ
着物は、遺品の中でも思い出が深い品です。
気持ちの区切りのつけ方は、ブランド品の記事にまとめました。
6売り先の種類と気をつけること
おいくらマガジンの解説に、売り方が整理されています。
| 売り先・手放し方 | 向いている場合 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 店頭 | 少ない枚数をその場で見てほしい | 運ぶ手間がかかる。複数の店を回るなら、その分の時間もいる |
| 宅配 | 店が遠い。じっくり見てほしい | 送料、キャンセル時の返送料の条件を申し込む前に確かめる |
| 出張(訪問) | 枚数が多い。家から運べない | 原則、特定商取引法の「訪問購入」にあたる(自分から「自宅で売買の契約をしたい」と頼んだ場合などは、書面やクーリング・オフの決まりが当てはまらない)。来てもらう前に、日時と買い取る範囲を決める |
| 古布の回収・寄付 | 値段がつかない物 | 自治体の古着・古布の回収や、寄付団体を利用する方法がある。受け付ける物は窓口で違う |
国民生活センターは、訪問購入の相談が増え、契約した人の60歳以上の割合は8割近くを占める、と案内しています(2023年9月27日公表)。
突然訪ねてきた業者は、家に入れない。電話で来訪を求められても、安易に承諾しない。
困った時は、消費者ホットライン188に相談してください。
7よくある質問
古い着物でも、売れますか?
古さだけでは決まりません。
生地、証紙や落款、状態、サイズで決まります。
値段がつくかは1枚ずつ店が見て決めるので、まず見てもらってください。
証紙がない着物は売れませんか?
証紙がない着物の扱いは、店ごとに違います。
産地や品質の証明が弱くなるため、評価に影響する可能性があります。
仕立ての余り布やたとう紙に付いていないか、まず探してください。
売る前にクリーニングしたほうがいいですか?
買取店の解説では、費用をかけても査定額がそれ以上に上がることは少なく、費用倒れになりやすい、とされています。
シミやカビは、そのまま見てもらうのが基本です。
喪服や家紋入りの着物は売れますか?
喪服は需要が低いとされます。
家紋入りは、買い取りは可能ですが、需要は限られると解説されています。
値段がつかない時は、古布の回収や寄付も選べます。
着物が大量にあります。どこから手をつけますか?
先に、形見にしたい1枚と、家族が着たい物を抜きます。
残りを、証紙や落款のある物とない物に分けて、査定に出します。
量が多い時は、実家の片づけ全体を相談できる窓口もあります。
次の資料を2026年10月27日に確認して書きました。
おいくらマガジンの呉服(着物)買取の解説と加賀友禅買取の解説(査定で見られる点、つきにくい物、売る前にしないこと、売り方)。
アットホーム「実家の片付けの進め方」(判断の5つの視点)。
国民生活センター「訪問購入のトラブルが増えています」(2023年9月27日)。
着物の買取相場の数字は、買取店の記事ごとにばらつきがあり、確かめられなかったので書いていません。着物の種類ごとの具体的な見分け方も、書いていません。






