「買取の仕事をしてみたいけれど、未経験で入れるのか」
「ブランドの名前も型番も知らない。何から覚えればいいのか」
買取店に入って仕事を始めたい方に向けて、入ってから最初の1年で覚えることと、面接と応募の前に確認することを、2008年から買取の現場にいる私が書きます。
ルイ・ヴィトン モノグラム
ロレックス
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1買取の仕事を始める3つの道
買取の仕事を始める道は、店に入る、フランチャイズで開く、独立して開くの3つです。
店に入る道は、店が古物商の許可を持っているので、自分で許可を取る必要がありません。
給料をもらいながら、品物の見方と売り先を覚えられます。
| 道 | 始めに | 古物商の | 向いている |
|---|---|---|---|
| 買取店に | 要らない。給料をもらって覚える | 店が持つ。自分では取らない | まず仕事を覚えたい人。未経験の人 |
| フランチャイズで | 加盟金や店の費用がかかる | 自分で取る | 看板とやり方を借りて、早く自分の店を持ちたい人 |
| 独立して | 店の費用や仕入れのお金がかかる | 自分で取る | 売り先と真贋を自分で持てる人 |
出典:佐野真の整理。許可はe-Gov法令検索「古物営業法」第3条(都道府県公安委員会の許可・2026年11月2日に確認)。お金の額は道とやり方で大きく違うので、それぞれの記事に書いています。
フランチャイズで開くフランチャイズで2未経験でも入れるか
未経験でも入れます。
私の会社では、座学と真贋の基礎で2日の研修をして、そのあと店に配属し、先輩と一緒に査定を覚える流れにしていました。
長い研修は、新人が飽きてしまったからです。
早く店に立ち、不安がないよう、先輩が横につきます。
| これまでの | 買取で |
|---|---|
| 販売 | お客様が買うつもりで手に取っているのか、見ているだけなのかが分かる目 |
| 営業 | 人との交渉と、相手の懐に入る力 |
| 服が | 服の宅配買取では、新しいものが好きな人が伸びる |
出典:佐野真が現場で見てきたこと。
喋りがまったく得意ではない人を採用したことがあります。
覚えるのはとても遅く、正直、なぜ採用したのかと思いました。
けれど、その人は話を聞くのがとても上手で、時間はかかりましたが店長になりました。
私も新人の頃は、「いけるかも」と思った翌日に「全然だめだ」と落ち込む、の繰り返しでした。
知識を入れると強くなった気がしても、お客様を前にすると、想定外の質問で頭が真っ白になります。
最初のうちは、自信と不安を行き来するものです。
3最初の1年で覚えること
最初に覚えるのは、品物の名前より、本物の感触です。
私が始めた頃は、ルイ・ヴィトンのモノグラム、ダミエ、エピといったシリーズ名や、ロレックスの型番の意味を1つずつ頭に入れました。
今は、Googleレンズなどでスマホで撮れば、型番や品名の手がかりが出ます。
名前の暗記に時間を使うより、本物を触る数を増やす方が、先の力になります。
ルイ・ヴィトン ダミエ
ルイ・ヴィトン エピ
| 覚える | 昔 | 今 |
|---|---|---|
| シリーズ名・ | 頭に入れた | スマホで撮れば手がかりが出る |
| ロレックスの | 末尾の番号で素材の組み合わせまで覚えた | スマホで撮れば手がかりが出る |
| 本物の | 触って覚えた | 今も触って覚える |
| 基準内か | 人が決めた | 今も人が決める |
出典:佐野真が現場で体験したこと。スマホで出る手がかりは、品物と写り方で変わり、違うものが出ることもあります。
私が新人の頃に教わったのは、「本物をいっぱい触れ」でした。
本物をたくさん触っておくと、基準外の品が来た時に、手が自然と弾きます。
今でも、その通りだと感じています。
ルーペで見るポイント
触る感覚に加えて、ルーペで、金具・ブランドのロゴ・縫製を見て、匂いも確かめます。
写真のサングラスなら、つるに入った文字の並びと、蝶番の金具の作りを拡大して見ます。
つるの文字
レンズの柄
蝶番の金具
最近の基準外の品は、年々よくできてきています。
古い年代の基準外の品は見分けやすく、新しいものほど迷います。
基礎を覚えた上で、少しでも違和感があったら、自分の感覚を大事にして、先輩に聞きます。
店がお客様に伝えるのは、本物か偽物かではなく、店の査定基準で基準内か基準外かです。
ペン先の刻印
キャップの頭
査定の時間は、数点なら、慣れた人で5〜10分です。
品数が多いと、1時間以上かかります。
この速さも、触った数で変わります。
4面接で見られるポイント
面接で見られるのは、話のうまさより、聞く力と、学びたい気持ちです。
買取は、簡単な質問を投げて、お客様が話しやすい空気を作り、品物の思い出や背景まで聞く仕事です。
聞ける人には、自然とリピーターがつきます。
| 見る | 中身 |
|---|---|
| 聞く力 | 話し上手より、聞き上手の方が数字が上がる |
| 学びたい | この業界のことを学びたい人と働きたい。なんとなくの応募だと、一緒に働くのが難しい |
| 価値観 | 経験者でも、前の店のやり方より、会社の価値観(正直で誠実・顧客思考)に合うかを見る |
出典:佐野真がいた会社の採用で見てきたこと。会社ごとに見るポイントは違います。
私の会社では、二次面接を対面にしていました。
仕事は1日の3分の1を使います。
会社が応募した人を見るだけでなく、応募した人にも、経営する人や買取の責任者を見て決めてほしいからです。
辞めた人の理由で思い当たるのは、もっと高額な品を扱いたかった、という声でした。
扱う品の幅は、面接で聞いておくと、入った後の食い違いが減ります。
5入った後に開業へ進む道
店に入って覚えた後、自分の店を持つ道もあります。
私が見てきた中では、会社員から加盟店のオーナーになった人がいます。
私の会社では、のれん分けで独立する仕組みを作っているところで、条件はまだ決まっていません。
査定の入り方は、仕組みでも変わってきています。
迷った品を写真で専門業者に送って見立てを聞ける仕組みが店で使えると、未経験の人でも査定に入りやすくなります。
店に入って覚えるのは、品物の見方だけではありません。
接客、売り先、集客まで現場で見られるので、開業を考える人にとっては、先に仕事の全体を知る道になります。
| 店で | 開業した |
|---|---|
| 査定と | 1年目につまずきやすいところを、先に経験できる |
| 売り先 | 業者オークション・専門業者・ネットの違いを知る |
| 店長の | 口コミの返信、Googleの店の情報、チラシ、地域の分析 |
出典:佐野真が現場で見てきたこと。
6応募の前に確認すること
応募の前に、求人票で、入った後の覚え方と給料の決まり方を見ます。
買取の求人は、扱う品と、査定をいつから任されるかが会社で大きく違います。
- 扱う品金・ブランド品・時計が中心か、服や家電まで広いか。服の宅配買取だけ、という働き方もある。
- 研修のやり方何日か。店に出てから、誰が横につくか。動画の教材などで見返せるか。
- 査定を任される順番受付や品物の整理から始めて、少しずつ査定に入る店もある。
- 給料の決まり方固定の給料、賞与、歩合の有無。歩合がある時は、何に対しての歩合か。
- 休みの決め方シフトか、曜日で決まっているか。
給料の決まり方と、歩合を置くかどうかで仕事の進め方がどう変わるかは、別の記事に書きました。
給料の話ブランド7よくある質問
買取店の仕事は、未経験でもできますか?
できます。
私の会社では、座学と真贋の基礎で2日の研修をして、店に出てからは先輩と一緒に査定を覚える流れです。
店によって研修のやり方は違うので、求人票と面接で確かめてください。
最初にバッグの名前を暗記しないといけませんか?
今は暗記しなくても始められます。
スマホで撮れば、型番や品名の手がかりが出ます。
名前より、本物をたくさん触って感触を覚える方に時間を使います。
買取店で働くのに、古物商の許可は要りますか?
要りません。
許可は店を営む会社が持っています。
自分で店を開く時には、古物営業法第3条の、都道府県公安委員会の許可が要ります。
買取店の面接では、何を聞かれますか?
会社で違いますが、私の会社では、聞く力と、この業界を学びたい気持ちを見ていました。
話し上手より、聞き上手の方が数字が上がるからです。
働いた後に、自分の店を持てますか?
持つ道はあります。
会社員から加盟店のオーナーになった人もいます。
のれん分けの仕組みを作っている会社もあるので、面接で聞いてみてください。








