押し入れやクローゼットにしまったままのサックスを、売りたい人に向けて書きました。
部活で使っていたもの、家族が吹いていたもの、実家の片付けで出てきたものを思い浮かべています。
実家の片付けの現場では、捨てる予定だったものの中から、サックスなどの管楽器に値段がつくことがありました。
着物のように期待されたのに値段がつかないものもある中で、管楽器は売れるものの側に入ります。
だからこそ、ほかの不用品と一緒に処分に回す前に、型番だけは控えておいてください。
額は、ヤマハ(YAMAHA)の公式の資料と、当サイトの運営者の店(リユース相談本舗)が公開している表から、出典が分かるものだけを使いました。
どれも2026年11月2日に出典を開いて確かめています。
セルマーのサックスは、シリアル番号から製造年を見る表が長いので、別の記事に分けました。
1サックスの買取相場の目安(ヤマハのグレード別)
サックスの額は、型番のグレードの順に上がります。
下の表は、ヤマハのテナーサックスを、条件の違う2つの公開の表で並べたものです。
左は、ヤマハミュージックジャパンが2022年11月付けで公開した「管楽器買取価格一覧表」で、2000年以降に作られ、生産が終わってから10年未満のモデルが対象と書かれています。
右は、リユース相談本舗のヤマハのサックスの上限買取価格の一覧(2ページ)の額です。
この一覧は、同じ日のうちに額が変わった行があったので、2026年11月2日の夕方に見た額を書いています。
| 型番 | ヤマハの | ヤマハの | リユース相談本舗の |
|---|---|---|---|
| YTS-275 | 今の一覧になし | 15,000円 | 37,700円(2001〜2010年) 47,200円(-02・2010〜2011年) |
| YTS-380 | 中級・スタンダード | 20,000円 | 54,600円 |
| YTS-480 | 中級・スタンダード | 25,000円 | 67,700円 |
| YTS-62 | プロフェッショナル | 35,000円 | 92,800円(-03・62ネック) 120,600円(初代・1979〜1994年) |
| YTS-82Z | カスタム Z | 45,000円 | 133,100円(-03・V1ネック) |
| YTS-875 | カスタム | 55,000円 | 169,500円(-03・V1ネック) 200,900円(初代・M1ネック・1990〜2002年) |
| YTS-875EX | カスタム EX | 55,000円 | 160,200円(-03・E1ネック) |
出典:ヤマハ サクソフォン製品一覧(グレードの区分)/ヤマハミュージックジャパン 管楽器買取価格一覧表(PDF・2022.11付・税込)/リユース相談本舗 ヤマハのサックスの上限買取価格(当サイトの運営者の店)(いずれも2026年11月2日に確認)。
2つの表で額が2倍以上離れるのは、条件が違うからです。
ヤマハの一覧表には「製造年によっては買取できない場合がございます」と書かれていて、今も同じ条件で受け付けているかは、公式のページで確かめられませんでした。
リユース相談本舗の表は「上限」の額で、手元の楽器の額は状態で下がります。
同じ世代どうしで比べると、どちらの表でも、275・380・480より62、62より82Z・875のほうが額が上です。
世代をまたぐと逆になる行もあり、店の表ではYTS-62Ⅱ(1994〜2002年)が125,300円、YTS-82Z(G1ネック・2002〜2013年)が99,900円でした。
同じYTS-62でも、初代(1979〜1994年)が120,600円、今の世代(-03)が92,800円と、世代で額が分かれています。
古いから安い、とは限りません。
世代は、型番の末尾(Ⅱ・Ⅲ・-02・-03)と、ネックの種類で見分けます。
アルトは、ヤマハの一覧表では、YAS-280が10,000円、YAS-380が15,000円、YAS-480が20,000円、YAS-62が30,000円、YAS-82Zが40,000円、YAS-875・YAS-875EXが50,000円でした。
テナーより、同じグレードで5,000円ずつ低い並びです。
リユース相談本舗の公開の表には、ヤマハのアルトの行がありませんでした。
ほかのメーカーでは、リユース相談本舗の表に、ヤナギサワ(YANAGISAWA)のアルトが載っています。
A-902(ブロンズ)が90,400円、A-992が146,300円、A-WO20が161,700円、A-9937が306,300円です(上限買取価格・2026年11月2日に確認)。
出典:リユース相談本舗 アルトサックスの上限買取価格(ヤナギサワの行・2026年11月2日に確認)。
2ヤマハの型番の見方(YAS・YTSと数字)
ヤマハのサックスは、型番の頭の3文字で種類、うしろの数字でグレードが分かります。
公式の製品一覧では、YASがアルト、YTSがテナー、YSSがソプラノ、YBSがバリトンとして並んでいます。
| 数字 | 公式の | 今の | 公式の |
|---|---|---|---|
| 280 | スタンダード(200番台) | 176,000円 | サクソフォンを始める人向けと書かれている |
| 380 | 中級・スタンダード | 231,000円 | 上級モデル譲りの外観と書かれている |
| 480 | 中級・スタンダード(400番台) | 297,000円 | カスタムシリーズのネックへ交換できると書かれている |
| 62 | プロフェッショナル | 440,000円〜528,000円 | 1978年の発売。仕上げで価格が分かれる |
| 82Z | カスタム Z | 605,000円〜(金メッキの82ZGは2,695,000円) | 仕上げで価格が分かれる |
| 875EX | カスタム EX | 759,000円〜 | 仕上げで価格が分かれる |
出典:ヤマハ公式の製品ページ YAS-280・YAS-380・YAS-480・YAS-62・YAS-82Z・YAS-875EX(2026年11月2日に確認)。
型番を見る順番です。
- 頭の3文字を読むYAS・YTS・YSS・YBSのどれかで、アルト・テナー・ソプラノ・バリトンが分かります。
- 数字を読む275・280・380・475・480・62・82Z・875のどれに当たるかを控えます。31・32・34・61のような古い番号もあり、リユース相談本舗の表では、YTS-61(1967〜1978年)が86,100円、YTS-32(1980年代〜1991年)が20,800円と載っています。
- 末尾の文字と枝番を控える62S・82ZUL・875EXGのような末尾の文字や、-02・-03の枝番も、そのまま書き写します。店の表では、末尾と枝番で額が別の行に分かれています。末尾の文字が何の仕上げを表すかは、保証書か購入した店で確かめます。
- ネックの刻印を見るヤマハのアルト用のネックは、V1・E1・C1・G1の4種類で、対象は875・875EX・82Z・62・480です(62は今のモデルと一部の古いモデルだけ)。リユース相談本舗の表でも、G1ネック・V1ネック・E1ネックと書き分けられています。
出典:ヤマハ アルトサクソフォン用ネック(対象機種の記載)/リユース相談本舗 ヤマハのサックスの上限買取価格(2026年11月2日に確認)。
型番を読めれば、店に聞く時に、同じ条件で額を比べられます。
保証書があれば、型番と製造番号が書かれていないかも見ておきます。
ヤマハのサックスの製造番号から製造年を出す公式の表は、見つけられませんでした。
3査定で見られるポイント(ラッカー・タンポ・ネック・ケース)
型番が同じなら、額の差は、外側の傷み・タンポ・ネック・付属品で出ます。
店は、音が出るかと、直すのにかかる費用を見ることが多いです。
| 見られる | 見られる | 売る |
|---|---|---|
| ラッカーの | 管体の表の塗装(ラッカー)が剥げて、下の金属の色が出ているか。広さと場所 | そのまま見せる。塗り直しや磨き剤はしない |
| へこみ・ | ベル・管体・ネックのへこみ。キイの曲がり | 自分で直さない。へこみの場所を写真に撮る |
| タンポ | キイの裏の革のふた(タンポ)の破れ・硬さ・ベタつき。息がもれないか | 交換に出す前に、今の状態の額を聞く |
| ネック | 本体と同じ時期のものか。種類(ヤマハのV1・G1など)。へこみ | 外したもの・替えのネックも一緒に出す |
| 錆・ | 銀メッキの変色、緑青、ケースの中のカビ | 乾いたクロスで拭くまで。薬剤で落とさない |
| 付属品 | ハードケース・マウスピース・リガチャー・キャップ・ストラップ・保証書 | 見つかったものは全部まとめる |
傷みがあっても、査定に出せる店はあります。
リユース相談本舗のサックスのページには、壊れていても修理する前提で査定し、古くて状態が悪いサックスもメンテナンスして販売する、という方針です。
直してから売るかどうかは、直す費用と、上がる額を比べてから決めます。
付属品については、リユース相談本舗の管楽器のページに、トランペットについて、マウスピースやケース付きは高評価と書かれています。
サックスで額がどれだけ上がるかは、公開されていません。
ないものは、ないと先に伝えます。
出典:リユース相談本舗 サックスの買取ページ・管楽器の買取ページ(当サイトの運営者の店・2026年11月2日に確認)。
4売る前の手入れと、やらないこと
売る前の手入れは、水分を取って、乾いたクロスで拭くまでにします。
ヤマハのお手入れの冊子では、演奏の後に、スワブで中の水分を取り、タンポとトーンホールの間にクリーニングペーパーをはさんで水分を取り、表面の汚れや指紋をポリシングクロスで拭く順番が書かれています。
- ケースから出して、乾かす長くしまっていたものは、ケースを開けて中の湿気を逃がします。カビのにおいがある時も、そのまま伝えます。
- 中の水分とほこりを取るスワブはしわを伸ばして通し、詰まったと感じたら引っ張らず、入れた方から戻す、と冊子に書かれています。
- 表面を乾拭きする指紋と手あかを、乾いたクロスで拭きます。仕上げごとの磨き方(ラッカーはラッカークロス、銀メッキはシルバークロス、金メッキは乾拭き)は冊子にありますが、売る前に磨き剤は使いません。
- 型番と傷を撮る型番の刻印・ベル・ネック・へこみ・ラッカーの剥がれ・ケースの中を、スマホで撮ります。宅配や写真での見積もりは、この写真で話が早くなります。
- 付属品をまとめるマウスピース・リガチャー・キャップ・ストラップ・替えのネック・保証書を、ケースに入れます。
出典:ヤマハ『めざせ!お手入れの達人』(PDF)のサクソフォンのページ(2026年11月2日に確認)。
| やらない | 理由 |
|---|---|
| 磨き剤で | ヤマハの冊子には、ポリッシュがタンポやフェルト、コルクに触れないよう注意する、と書かれたページがある。売る前に光らせても、額が上がるかは確かめられない |
| タンポを | 息もれの調整まで要る作業。替えた費用が額に戻るかは、店で先に聞かないと分からない |
| へこみを | 管体を傷めると、直す費用が増える |
| キイに | 冊子では、キイオイルは少量で、はみ出た分は拭き取ると書かれている |
知恵袋には、錆やくすみのあるテナーを、クリーニングしてから売った方が高く売れるか、という質問がありました。
私なら、先に今の状態のまま見積もりを取り、クリーニングの費用と比べます。
修理して売る前提で買い取る店もあるので、手を入れるのは、売る先が決まってからで間に合います。
5売り先の違い(楽器店・買取店・フリマ)
サックスの売り先は、楽器店の買取や下取り、買取店(総合・楽器専門)、フリマやオークションの3つに分かれます。
どこが高いかは、型番と状態と、その時の在庫で変わるので、同じ情報で2〜3か所に聞いて比べます。
| 売り先 | 向いている | 先に |
|---|---|---|
| 楽器店の | 次の楽器を同じ店で買う時。音を出して見てもらいたい時 | 下取りは、次の楽器の購入が条件か |
| 買取店 | サックスのほかにも売るものがある時。実家の片付けでまとめて出す時 | サックスを扱うか。宅配の送料・返送料・キャンセルの費用 |
| フリマ・ | 自分で写真・説明・梱包・発送をできる時 | 手数料と送料。届いた後の音や息もれの申し出への対応 |
リユース相談本舗の買取ページには、店頭・出張・宅配の3つの方法と、宅配の送料・査定料・返送料が無料と書かれています(当サイトの運営者の店)。
ほかの店でも、同じ項目を書面かメールで残してもらうと、あとで比べやすくなります。
売り先の種類ごとの違いは、ブランド品の記事にもまとめています。
出典:リユース相談本舗 管楽器の買取ページ(選べる3つの買取方法の欄・2026年11月2日に確認)。
売り先の比較ブランド品は6部活をやめた時・家族のサックスを売る時
家族の楽器を売る時は、まず誰のものかを家族で確かめます。
部活のために親が買った楽器は、親のものとして話をするのが早いです。
未成年だけで売る時は、親の同意が要ります。
民法5条で、未成年者が法律行為をするには法定代理人の同意を得なければならない、と決められているためです。
同意書の形や、何歳から受け付けるかは店ごとに違うので、行く前に聞きます。
買取では、本人確認の書類も見せます。
出典:民法 第5条(e-Gov法令検索)(2026年11月2日に確認)。
本人確認買取の亡くなった家族のサックスや、実家から出てきたサックスは、ほかの遺品と一緒に処分に回す前に、型番と付属品だけ確かめます。
実家の片付けで、売れるものと売れないものを分ける順番は、別の記事に書いています。
7よくある質問
押し入れにしまっていた古いサックスでも売れますか?
古いサックスも、査定に出せます。
リユース相談本舗の表にも、YTS-61(1967〜1978年)のような古い型番の行があるくらいです。
錆やくすみがあっても、磨かずにそのまま見せて、型番と付属品を伝えます。
傷のあるYAS-62は、いくらぐらいになりますか?
ヤマハミュージックジャパンの2022年11月付けの一覧表では、YAS-62の買取価格は30,000円でした。
リユース相談本舗の公開の表には、ヤマハのアルトの行がありませんでした(テナーのYTS-62は、今の世代で上限92,800円)。
傷の場所と広さで額が変わるので、写真を撮って2〜3店に同じ情報で聞きます。
錆やくすみのあるサックスは、クリーニングしてから売った方が高くなりますか?
先に、今の状態のままの見積もりを取ってから決めます。
クリーニングの費用が、上がる額より大きくなることがあります。
リユース相談本舗のサックスのページには、古くて状態が悪いサックスもメンテナンスして販売する、という方針です。
未成年だけでサックスを売れますか?
親の同意が要ります。
民法5条で、未成年者が法律行為をするには法定代理人の同意を得なければならない、と決められているためです。
同意書の形や受け付ける年齢は店ごとに違うので、行く前に聞きます。
保証書やハードケースがあると、額は変わりますか?
付属品は、査定で見られるところの1つです。
リユース相談本舗の管楽器のページには、トランペットについて、マウスピースやケース付きは高評価と書かれています。
サックスで上がる幅は公開されていないので、あるものは全部まとめて出し、ないものはないと伝えます。


