こんにちは、ライターのハラダです!
今回は、ルイヴィトン製品などに多く使われているヌメ革のお手入れ方法と、実際についてしまった雨染みが本当に消えるのかという実践をしてみましたのでご紹介します。
ヌメ革って何?
ルイヴィトン製品によく使用されている「ヌメ革」。バッグの持ち手部分や縁どり部分、底の部分等に使われている、白色~茶色の革素材です。そもそもヌメ革とは「牛皮をタンニンで柔らかくした素材」であり、素材そのものの革であると言えます。特殊なコーティングなどはされないものですので、紫外線や水分に非常に弱い性質です。買ったばかりの状態では白に近い薄い茶色をしており、紫外線にさらされると段々茶色が濃くなっていきます。袋に入れてクローゼットにしまっているだけでも、少しずつではありますが段々と変色が進んでしまうものです。
そう、ヌメ革とは変色してしまうものだと考えてください。そのかわり使い込むほどにつやが増し、味が出てくるため、自分だけの色として馴染んでくるというわけです。そのためには変色を楽しむ為のお手入れが必要ですね。
■実践!ヌメ革の雨染みを消してみる!
本日チャレンジするスタッフはこちら、タマキさんです。
タマキ「どうも、タマキですー」
ハラダ「本日は、ルイヴィトンのヌメ革の雨染みを消してもらおうとお呼びしました」
タマキ「突然ブラシと革用クリームを持たされて写真を撮られたので何事かと思いましたよ??」
ハラダ「何も知らされていない人がチャレンジしたほうが面白いかなって思ったもので・・・すみません」
タマキ「まあ面白そうなのでやりますけど!」
ハラダ「それでは早速取り掛かってもらいましょう。」
ハラダ「今回キレイにしたいただくのはコチラ。ルイヴィトンの巾着バッグ【ノエ】です。ヌメ革というのはショルダーや底部に使われている革の部分ですね」
ハラダ「ひっくり返して、底部はこのようになっています」
タマキ「わー、しっかり&くっきりと濡れた様なシミがありますね!」
用意するもの
準備するものはコチラ!
・ブラシ
・革用クリーム
画像ではマイクロファイバーの布が映っておりますが、できたらもっと柔らかい布がオススメです。
例えば、コストコなどで買える「スコット ショップタオル ブルーロール」等のキッチンペーパーでもOK。こちらのキッチンペーパーなら生地は頑丈でバッグ自体にキズをつけないことに加え、コスパも最強です。
雨染み消しの手順
2.革用クリームで油分を補う
ハラダ「やることは簡単です。雨染みとは一部が濡れてしまって色の違いが出ているので、全体を均一に湿らせて色の境目をなくし、最後に革用クリームで抜けてしまった油分を補充する。ただそれだけです」
タマキ「ヌメ革って水分は大敵なんじゃないんですか?」
ハラダ「そうなんです。なので『ほんの少し湿らす』程度にし、少しずつ様子を見ながら手入れをするのがポイントです」
タマキ「じゃあ早速取り掛かってみます!」
タマキ「布を水で湿らせて、ヌメ革を拭く・・・・ってぜんぜん濡れている感じしないんですけど?」
ハラダ「根気よく!ポンポンと叩くようにしてみてください!」
タマキ「あ、ちょっと色が変わってきました!」
ハラダ「そう!それを続けてください!」
タマキ「めっちゃ疲れるんですけど!」
ハラダ「ここで焦って、多めの水を含ませた布で擦ってしまうと予期せぬシミになりますので、あくまで少しずつ・ポンポンと水分を乗せるように湿らせてください!」
/ポンポンポンポン\
タマキ「少し湿らせても、すぐに乾いていってしまいますね」
ハラダ「はい、そんな感じでOKです。全体を湿らせ、色の境目がなくなるようになってきたら一旦乾かして次の作業です」
ハラダ「今回は革靴のメンテナンスにも使う『コロニルシュプリームクリーム』を使いました」
タマキ「ブラシにクリームをとって、全体に塗るんですね。クリームの量はどのくらいですか?」
ハラダ「財布程度の大きさならトウモロコシの1粒くらいで全体を塗るのに十分なのですが、今回はバッグですので、同量を複数回に分けて塗りこんでいきましょう」
タマキ「ちょっと楽しくなってきました・・・!」
ハラダ「このブラッシング作業は革好きの方にとって一番楽しい作業だと聞きますね。ブラシで磨くと革に艶が出てきてクリームを塗った部分とそうでない部分がはっきり分かるのでやりがいがあるんでしょう」
タマキ「だんだん艶が出てきましたー」
ハラダ「全体的に艶が出てきたら、完成です!」
タマキ「すごい、最初に比べてシミが目立たなくなってますね!」
ハラダ「そうですね!ですが、目を凝らしてよく見るとまだうっすらとシミが見えてしまいますね。雨染みが出来てしまって日が浅いうちにお手入れをしたり、より丁寧にシミ取りの作業を行えばスッキリとシミが取れると思います」
ハラダ「実際にヌメ革のお手入れをしてみてどうでしたか?」
タマキ「湿らせていく作業は終わりが見えなかったので本当に変化があるの?っていう気持ちだったのですが、乾かして・クリームを塗りこんだあとに見たらちゃんと変化があってびっくりしました」
ハラダ「そうですね、結構根気がいる作業にはなりますね;」
タマキ「作業前の写真と見比べるとハッキリ違いが分かったので、かなり達成感がありました!」
ハラダ「よかった!ご協力ありがとうございましたー!」
■ヌメ革との付き合い方
前述のとおり、ヌメ革とは非常に水分に弱い素材です。雨にあたったまま放置してしまうと、雨の跡が斑点のようなシミになってしまいます。ですので、雨の日は使用しないのが無難です。
どうしてもという場合は、事前に防水スプレーを吹きかけておくなどのケアをしておき、水分に触れてしまったらすぐにふき取り乾燥させてください。そして革用クリームやミンクオイルを薄く布で塗ることを続ければ、完全にシミが消えるとはいえませんが、跡が目立たなくなる場合があります。また、ヌメ革と金具の触れあう部分は黒ずんだり、カビが発生しやすいものです。使用後などは出来るだけ汚れをふき取り、風通しのいい場所で保管するように心がけてください。
シミが広がったヌメ革。これじゃあ「アメ革」ですよね・・・
■ヌメ革を手入れすることのメリット
一番は「普段ご自分で使う際にキレイな状態を長く保たせることができる」ことが大きなメリットですが、もうひとつ、「売却を考えたときに値段が下がりにくい」ことが挙げられます。
ルイヴィトン製品の場合、どんなコンディションでもブランド買取店に持ち込めば売却できることは良く知られていますが、ヌメ革の雨染みの具合で査定額に差が出てしまうことがあります。
普段からお手入れを行い雨染みがない・もしくは薄いものと、くっきりとシミがついているものでは評価が違い、数千円~数万円の差が出ることもあるので要注意です。
ヌメ革の色ヤケについて
買ったばかりの白色もいいのですが、使い込んで味のある茶色になってきたほうがヌメ革らしさが出てくるもの。買ったばかりのバッグをあえて光にあて、ある程度茶色にしてから身につける人もいます。
全体が均一に変色しているものに魅力を感じる人も多くいるため、中古市場では色ヤケしたヴィトンの需要は低くありません。
欧米ではヌメ革の状態で愛着度を知ると言われていますので、是非自分の色のヌメ革を楽しみ&使わなくなったものは売却するといったサイクルをオススメしますよ。
■ヌメ革についてのまとめ
・雨染みは根気よくお手入れすれば薄くなる
・日常のお手入れは布等で汚れをふき取り、月に1回程度ミンクオイル等で拭く
・使わない時は保存袋にいれて直射日光の当たらない、風通しのいい場所に保管する。
これらがキレイな状態で長持ちさせるコツです。日頃からお手入れをして長く付き合っていきたいですね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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画像協力:ビープライス
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