ルビー買取のコツ|高く売りたいならまずルビーを知ろう!

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ルビーとは

宝石と言えば思い浮かべるのはダイヤモンド・ルビー・サファイア・エメラルド辺りでしょうか。これらの宝石は天然鉱物の中で希少性と美しさを兼ね備えている為、世界4大宝石と呼ばれ、古くから世界中の人々を魅了しています。中でもルビーは赤い宝石の女王。
磨いて初めて輝くダイヤモンドとは違い、ルビーは原石の状態でも煌きを発し、その深い赤色が存在感を放っていると言われています。
母岩から顔を出す真っ赤なルビー。これは目立つ・・・


 ルビーの定義

ルビーは酸化アルミニウムの結晶であるコランダムに属し、中でも赤色のものだけがルビーと称されます。では、赤以外の色の場合、ルビーではないのか?
例えば青や黄色ピンクなどの色の場合、それらは「サファイア」と呼ばれ別の宝石として扱われるのです。そう、ルビーとサファイアは同じ石なのです。
Red and Blue Faceted Gemstones
まさか同じ石だったなんて・・・!


ルビーとサファイアの関係

同じコランダムなのに、なぜ赤い石だけがルビーと呼ばれるのか?諸説ありますが古代アジア地域において、その燃えるような赤い石は病を払う力があると信じられておりました。黄や青の石にはサファイアと呼んで区別していましたが、近代ヨーロッパにおいてロメ・ド・リール(en)というフランス人によって1783年、同じ成分をもつ鉱物と言うことが証明されたとされています。
長年「ルビー」「サファイア」と別称で呼んでいたのでいまさら呼び名を変えられなかったのかな?と想像しています。


 ルビーの色

実はコランダムの純粋な結晶は無色透明。その中に含まれる不純物イオンに割合によって色が変わっているのです。ルビーは酸化クロムという金属原子がほんの2%程度入ることによって赤色を生み出しています。この酸化クロムが少な過ぎるとキレイな赤にはならず、ピンクやオレンジなどの「サファイア」と呼ばれることとなります。

赤色も様々すべては酸化クロムの割合によるもの。


高く買い取られるルビーとは?

読者の皆様はここが一番気になるところではないでしょうか。ルビーの評価ポイントは大きく3つあります。

・色
・内包物
・輝き

中でも重要なポイントは色。濃い赤になればなるほど評価ポイントは高くつきます。ただし、最高の色を通り過ぎると赤が黒く濁り、価値が下がってしまいます。つまり前述の酸化クロムの割合が多過ぎても少なすぎてもダメということですね。
内包物はインクルージョンと呼ばれ天然鉱物には付き物ですが、無いものほど透明度が高く美しいため価値があります。また、インクルージョンがなければ光の反射が良く、より美しく輝きます。その他、宝石全般に言えることですが大きいもの、キズのないものほど価値があると言えます。

 

さて、ここでお手持ちのルビーを確認している方がほとんどでしょう。そして一握りの方は「うーん良くわからない」と思っていることでしょう。
大きなルビーが一粒乗っているジュエリーやルース(裸石)ならば、ルーペ等で内包物の有無やキズを確認することができるでしょう。しかしながら、「売りたいのはこんな大きなルビーじゃない・・・」と不安に思っている方もいるでしょう。

小さなルビーがはめ込まれたファッションリングをお持ちの方です。正直にいうと、小さ過ぎる石の場合はルビーの石の値段をつけてくれないお店が多いです。買い取ってはくれるものの、地金の値段のみの場合が多いか、もしくは買取不可のお店もあることでしょう。もしジュエリーが4℃やスタージュエリーなどのブランドのものであるならば「ブランドジュエリー」として買い取ってくれる場合もあります。このあたりはお店によって様々ですので直接問い合わせてみるのが一番ではないでしょうか。


ルビーを売るコツ

実はルビーなどの色石(カラーストーン)にははっきりとしたランク付けがなく、品質評価基準はありません。ちなみにダイヤモンドの場合は4Cと呼ばれるカラット・クラリティ・カラー・カットという評価基準があり、グレードの高いものこそ良質のダイヤモンドと言われます。鑑定機関が発行した鑑定書(グレーディングレポート)やソーティングがあればその評価を知ることが出来ます。→宝石の買取・査定(ダイヤモンドの価値について)

さて、お手持ちのルビーに「鑑別書」というものはついていますか?

 

これが鑑別書。
宝石全般を対象としたもので、宝石の種類・真偽が分析表示され、対象の宝石が天然宝石か、合成石、模造石なのか、また天然宝石なら人為的処理が施されているか否か等が記載されます。ちなみにダイヤモンドにつけることができるのは「鑑定書」。よく間違われますが、この二つは意味合いが違ってきます。ちょっと長くなるので詳しくは別記事で。
話を戻しますが、ルビーを売る際に鑑別書があれば必ず一緒に持ち込みましょう。鑑別書をつけることによって価値がものすごく上がるわけではないですが、鑑別書がない場合お店が買い取った宝石を販売する際に鑑別書を新たに取ることがあり、その分の経費を差し引いて見積もりを出す場合があります。その点鑑別書を一緒に持ち込むと、そういったお店側の余計な経費がなくなり見積額がほんの少しアップすることも考えられます。あくまで「そういった場合がある」と言うことですのでどのお店もそうであるわけではないのであしからず。
あと、メリットとしては宝石の信頼性が高くなるので「査定にかかる時間がちょっと早くなる」といった効果も得られるとかないとか。
実際、私がとあるリサイクルショップに宝石を持ち込んだ際に、後出しで鑑別書をだすと「あっ鑑別書ありましたか!助かります!」と鑑定士さんの本音が。お若い鑑定士さんだったのでちょっと自信がなかったのかもしれませんね。

これはルビーに限ったことではないのですが、売却の際には複数のお店で見積もりを取ることをオススメします。なぜなら買取店は「買い取った後、どう販売するか」を考えて値段をつけているからです。一番多いのは宝石の業者に売るパターン。それも業者相手だと価値の判断がよりシビアになるため、確実に売れる値段を考慮し、その中からお店の利益を引いた価格を私たちへの査定額とするのです。これがいいか悪いかはさておき、その「販売経路」がしっかりしているお店は査定額が高くなる傾向にあります。
経験の浅い鑑定士がいるお店は、業者へ販売する際に失敗したくないがために査定額を低く見積もることがあるのです。

明確な品質評価基準がないルビー等の色石(カラーストーン)の場合、査定する人の経験や好み、お店の状況・販売経路が深く関わってきます。そのため、面倒でも複数のお店で見積もりを出してもらい、ルビーの価値をわかった上で売却をするのが【高く売るコツ】です。

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ルビーの偽物にご用心

宝石として価値があるのはもちろん天然ルビー。ですが市場には合成ルビー(イミテーション)というものが出回っています。天然か合成かをわかって取り扱うなら良いのですが、騙されたくはありませんよね。
ルビーやサファイアといったコランダムは人工的に作り出すことが出来るようになりました。
また、別の天然石で「レッドスピネル」という石もルビーと見間違うほど良く似ています。実際にイギリス王室の戴冠式用の王冠に飾られている「黒太子のルビー」は、ルビーではなくレッドスピネルであったのは有名な話。レッドスピネル自体は希少な石であるにもかかわらず、「ルビーの偽物」というレッテルを貼られ人気もイマイチ。石自体はすごくキレイなのに・・・。


ルビーの産地

さて、ここからはかなりマニアックな話題となります。鉱石には産地と言うものがあり、地質の成分によってルビーの色や質が違ってきます。土地によって地質が違うので、採れるルビーの質も違ってきます。

・ミャンマー産
一番品質の良いルビーが採れるのがミャンマー。特にモゴック鉱山で採取されるルビーは、非常に高品質で希少であることから、驚くほど高い価格で取引されています。ピジョンブランド(鳩の血)と呼ばれるルビーは約1%という絶妙のクロム量により、目の覚めるような鮮やかさの中にもわずかな翳りがある、妖艶な美しい赤を実現させます

・タイ産
ビーフブラッドと呼ばれるピジョンブラッドよりも鉄分が多く含有されているため、黒みがかった落ち着きのある赤なのが特徴であり、一般的に「ルビー」と聞いて思い浮かべる色はこれだと言われています。

・スリランカ産
比較的安価に手に入る部類のルビーが多く産出されているのが特徴。カラーはよく言えば透明度が高く、悪く言えば色が薄いルビーが多いでしょう。理由としては含有されるクロム量が非常に少ない点が上げられます。あまりにピンク色が強い場合「ピンクサファイア」に分類されます。

・ベトナム産
スリランカ産と同じく、色味が薄くピンクに近いルビーが多く採れます。そのため高級感に欠け、ファッションアクセサリーのルビーとして使われることが多いです。ただし、チェリーのような淡い色合いが愛らしく、若い女性に非常に人気が高いものです。こちらもピンク色が強い場合「ピンクサファイア」に分類されますので注意が必要です。

一概にルビーと言っても産地によって価値が変わってきます。もし宝飾店で「ミャンマー産のルビー」とされているものがあれば「おっ」と足を止めて見てみてもいいかもしれません。

 

いかがでしたか?ちなみにルビーは7月の誕生石。石言葉は「熱情・情熱・純愛・仁愛・勇気・仁徳」。語源はラテン語で「赤」を意味する「ルベウス」 (出典:ウィキペディア)だそうです。
ルビーを調べるとプリキュアやセーラームーン、ポケモン関連が入り混じってきますね。大人から子供までなじみが深い宝石のひとつだと言えるでしょう。うーん、ちょっと無理やりな所感でした。
最後までお読み頂きありがとうございました!

この記事の著者

ハラダ

ハラダContent Writer

ブランド・宝石・リサイクル業界に飛び込んで13年。時が経つのは早い。

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